JVC HA-SW01のレビュー。高音はこもっているが、上品な優しい音のヘッドホン。丸みのある音に包まれたい人のリスニング向け。

JVC HA-SW01のレビューです。

今回ONZOでレンタルした中で一番高価なヘッドホン。
価格コムの最安価格で49,900円です。こんな高価なヘッドホンを使うのは店頭の試聴コーナーを除くと初めてです。

結論から言うと、僕は買わないと思います。
ただ、いくつか特徴があったので記しておきたいと思います。


さて、このヘッドホンは、高音がこもっており、最初に聴いたときに「あれ…」と思いました。

しかし、音楽を聴いていると、全体的なチューニングは何かポリシーを持って作られている印象を受けました。

音の傾向としては高音のこもっている傾向のヘッドホンだということは間違いないです。
すべての音をまんべんなく見通すような音楽制作には使えません。リスニング用です。

低音がかなり多めです。ただ、安い音ではなく、上品さがあります。

特徴としては、ややボワつきが多いものの低音がしっかり出ており、
包み込むような優しさのある低音です。

このヘッドホンのテーマは「優しさ」のような感じなのではないかと思いました。
ユニット内にウッドプレートを使っている事などを特徴としています。

中音域も優しく鳴ります。
ひらたく言えば、中音域もすこしボワついている、音がややにじんでいるという事です。

また、低音と中音域はくっついている印象です。

そして、高音も主張することなく、ややボワついています。
ですが、全体的にボワついているので「こういう世界観なのかな」と思わせます。

音が割と上品な感じなので、これはこれで意外とアリなんじゃないかな、という感想です。

レトロな感覚を味わいたい時、疲れていて高音をあまり聴きたくない時、優しい雰囲気の音に包まれたい時などに良いのではないかと思いました。

ヘッドホンの重さはやや重量があるので、そこは欠点です。
装着感がとても良く、この装着感の良さが評価を上げている一因なのではないかと思います。

イヤーパッドの側圧はやや強めですが、使っていくうちに弱くなってちょうど良くなるパターンかと思います。

耳をすっぽりと包んでくれて、音の出るドライバーユニットから適度な距離があるので、聴き疲れしにくいです。
このイヤーパッドの構造や装着した感じはMDR-1Aに似ている印象です。(JVC HA-SW01のほうが重いですが)

全体的な見た感じの雰囲気も、端子の位置以外はMDR-1Aに似ています。

だから親近感が湧いたのかもしれません。

左:JVC HA-SW01 右:SONY MDR-1A イヤーパッドの厚みなど、かなり似ている。

以下の写真のように、
JVC HA-SW01はイヤーパッドの右と左のそれぞれ下のほうにイヤフォン端子があります。

左がJVC HA-SW01。イヤーパッドの右と左の下にヘッドホン端子があります。右がSONY MDR-1A

念の為に書いておくと、2つのヘッドホンは形は似ていますが、音は全くの別物です。
低音が強く出る部分は似ているかもしれません。

MDR-1Aのほうがメリハリのある低音が出ます。

今回のJVC HA-SW01はモニターヘッドホンではないので、リスニング用にこういうチューニングもアリなのかな、と思いました。

ただ、『約5万円であえてこの音が欲しいか?』と言われると、自分に当てはめた場合に
疑問が残ります。
好みの問題もありますが、そこまでして欲しい音ではなかったです。

こちらはどちらかと言うと金銭的に余裕のあるオーディオ愛好家向けの商品かもしれません。

「高音はあまり聴こえなくてよくて、上品な優しい音のヘッドホン」と言われたら、このヘッドホンが候補に挙がる感じですね。

 

以上、簡単なレビューでした。

※一ヶ月も使っていませんので、あくまでその程度の期間のレビューだということで参考程度にしていただけると幸いです。