Steinberg Dorico 5の使い方メモ。個人的に気になったところなども軽くレビュー。

Steinberg Dorico 5の使い方メモです。個人的に気になった部分などを書いていきます。

・【注意点】挿入モード(I)になっていると、音符をDeleteしたときに後の音符がすべて前に詰まる

入力のモードが挿入モードになっていると、Deleteキーで音符を消したときに、それ以降に入力してある音符が前に詰まってきてしまいます。なので、挿入モードを解除してから削除しましょう。
左上にあるツールバーの「挿入」をオフにするか、「I」キーを押せばOKです。

・MIDI入力を始めるときは小節を選んでエンターキーを押す。

MIDI入力を始めるときは「記譜モード(楽譜を編集するモード)」にしてから入力したい小節を選んでエンターキーを押すと入力モードが始まります。

・クリック音を変更したいときは「再生モード」にしてからメニュー「再生」>「再生オプション」で変更する。

クリック音を変更したいときは、「記譜モード」ではなく「再生モード」(左上にあるタブ)にすると、メインメニューに「再生」という項目が出てくるので「再生」>「再生オプション」と開いて設定しましょう。

参考:「MIDIキーボードを使って音符入力する方法は?」
https://yamaha.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/8640

・「ピッチをデュレーションの前に指定(K)」で音符を入力する。音価を決定するときは数字キーで。

Doricoは「ピッチをデュレーションの前に指定」の入力モードが非常に使いやすいです。これのためにDoricoを使って良いレベル。

これが何かというと、「入力する音を、MIDIキーボードで押さえて仮入力の状態に出来る」モードです。つまり、MIDIステップ入力のようなものです。

まずは入力モードを「Shift + N」でオレンジ色のカーソルが出るようにします。

そして「K」を押して「ピッチをデュレーションの前に指定」モードにします。(これは事前に設定している必要があります)

そして、例えば下から「ドミソ」の高さでキーボードを押さえると、「ドミソ」と弾いている音高がグレーに表示されます。(この時点ではまだ音符は入力されません。)
ちなみに、MIDIキーボードを離しても和音は表示され続けます。

その状態で音価(音の長さ。四分音符など)を決定するには、
数字キーの「4」で十六分音符
数字キーの「5」で八分音符
数字キーの「6」で四分音符
数字キーの「7」で二分音符
数字キーの「8」で全音符

というふうに、数字キーを押すことで決定します。
数字キーで音価を決定すると実際に音が入力されます。

・既にある和音の一部分を上または下の譜表に移動させたい場合は
Alt + N(上)かAlt + M(下)で操作する

割とあるあるだと思うのですが、ピアノ曲などを作っていて和音を入力したあと、左手はヘ音記号、右手はト音記号の譜表に表示させたい場合などがあると思います。

その場合は、まずは移動させたい音符を選択します。
複数選択したいときはCtrlを押しながらノート(音符)をクリックしましょう。

そうして選択したら、
・上の譜表に移動させたい場合は Alt + N
・下の譜表に移動させたい場合は Alt + M

を押します。これで選択した音符が移動します。

https://steinberg.help/dorico/v2/ja/dorico/topics/write_mode/write_mode_notes_moving_other_staves_t.html

 

・音符の声部を変えて符尾(ふび)の向きを変えたい場合

上の方法だと音部が違うため、符尾(オタマジャクシの向き)が同じになっても和音にならない(重ならない)場合があります。

その場合は音符の声部を変更して同じ向きにしましょう。

Doricoの「編集」>「環境設定」から「キーボードショートカット」を出して
「編集」>「声部を符尾が上向きの声部1に変更」
「編集」>「声部を符尾が上向きの声部1に変更」
に、それぞれキーボードショートカットを割り当てると良いかもしれません。

ただ、Doricoはデフォルトでキーボードショートカットが結構埋まってしまっています。

・既にある和音/音符の高さを変更したい場合

既に打ってある音符や和音の高さのみを変更したい場合は

①変えたい部分の音符をクリックして選択
②Shift + Nで「ノート入力を開始」のモードにする。オレンジの縦のカーソルが表示される。
③MIDIキーボードで和音(または単音)を弾く
④終わったらESCキーを押して、ノート入力モードを解除

これで、既存の音符の音価(長さ)はそのままで、音符の高さが変わります。

・音符1つの高さを変えたい場合は「Alt + 上/下」

ただ、この方法だと1つの音符を変えたい場合は和音ごと消えてします。
1つの音符の高さを変えたい場合は変えたい音符を選択してから「Alt + 上/下」で音符を上下に移動するのが良いです。

1オクターブ上下させたい場合は 「Ctrl + Alt + 上/下」でオクターブ移動できます。

・好きな場所から再生したい場合は音符を選択して、Pを押す

好きな場所から再生させたい場合はPを押します。
再生を止めるときはスペースキーを押しましょう。

ちなみに「ノート入力モード」になっていると停止が効かないので、そのときはESCキーを押しましょう。

・普段は「範囲選択ツール」の状態にしておいて、マウスの中ボタンのクリックでハンドツールを使う。

下のバーの真ん中やや右あたりに「範囲選択ツール」「ハンドツール」の切り替えが出来るボタンがあるのですが、普段は「範囲選択ツール」にしておいて、必要なときにマウスの中ボタンのクリックで譜面を掴む(ハンドツール)、というふうにすれば2つを切り替えないで十分使えます。
ハンドツールは楽譜を移動するときに便利ですね。

・新しく小節を追加したい場合は小節線を選んでShift + B

新しく小節を追加したい場合は、小節を入れたい前の小節の縦線(小節線) | ⇐これ
をクリックして「Shift+B」を押す。
そうするとキーボード入力欄が出てくるので、追加したい小節数を「+1」「+2」のように
プラスをつけて入力してエンターキーを押す。(プラスをつけなくても同様に動きました。)

ちなみに拍子を設定しないと、この操作をしても小節が追加されないので
まずは小節の「拍子」を設定しましょう!

参考:【Dorico】小節を挿入する方法は? – YAMAHA
http://yamaha.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/8458

・小節を削除したい場合

小節を削除したい場合は、上記と同様に、小節線をクリックして選択し、「Shift + B」を押します。そうしたら、削除したい小節数だけ「-1」「-2」「-3」のように入力すると、選択した小節線の前の小節が入力した数だけ削除されます。

参考:【Dorico】小節を削除する方法は? – YAMAHA
http://yamaha.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/8710

 

ひとまずこれらを知っているだけでかなり楽に音符を入力できてしまいます。


随時更新していきます。

更新履歴:2023年6月 Dorico 3.5からDorico5に変更