MDR-M1STの簡易レビューです。SONYスタジオ(ソニー・ミュージックスタジオ)に標準装備されている次世代のモニターヘッドホンです。
ハイレゾ対応。
ONZOでレンタルをしたので、その音の特徴を自分が忘れないようにするためのレビューです。
前提条件として、SONYのMDR-1Aを基準に考えているとご理解下さい。
まず製品を最初に手にした時の最初の印象はこちらのツイート。
MDR-M1STを試聴中。
Pretenderを聴いてみたファースト・インプレッションは
『痛い高音が全く見えない。低音はMDR-1Aより少ない。
音がくもっている。音域の分離感がない。』です。高音のシンセやギターの音が隠れてしまう。
ボーカルしか聴こえてこない。
ハッキリ言ってしまえば、あまり良くない。— りーず Leez(そーめる) (@so_meru) July 1, 2020
上記はあくまで第一印象ですが、そのような印象を受けました。
とにかく高音が出ていない印象です。中音域は低音が鳴っていなければ綺麗に聴こえます。
色々な楽曲、ジャンルを聴いてみた結果の感想をレビューします。
まず、耳に刺さるような「痛い高音が全く見えない(聴こえない)」という感想は変わりません。
MDR-M1STはリスニング用のヘッドホンではなく、モニターヘッドホンですから、鳴っている音は音域に関わらずに包み隠さずに鳴る必要があると思います。
それが、こちらのヘッドホンを通すと、イコライザーを通したかのように、高音の痛い成分が聴こえなくなってしまいます。
普通の高音も、どこかこもったような音になります。
Pro-Q3というプラグインで、部分部分の周波数帯域を確認してみましたが、
高音域の音自体は各周波数帯域で鳴っています。
ですが、全体の聴覚上ではこもったような感じになっています。
音そのものの再現度のせいでしょうか?
このヘッドホンはモニターヘッドホンですが、
例えば耳に刺さるようなエレキギターの高音を録音して、その音をきちんと確認したい場合は、
このヘッドホンではおそらく役割不足だと感じます。
また、低音と中音域のバランス感は、MDR-1Aと比べるとあまり良くない印象です。
低音がボワっとしていて、おおよそすべて似たようなボワつきの低音に聴こえます。
その低音が中音域をマスキング(覆い隠す)してしまっているのか、中音域の音も
こもって聴こえるような印象があります。
中音域だけに限ればかなり現代的な音で、クリアに出ている感じがあります。
モニターヘッドホンにしては低音成分がかなり多く、近年の低音重視のニーズに合っており、傾向としてはとても良いと思います。
ただ、そもそも高音が出ていないことが相まって、ヘッドホンそのものが低音中心にしか音が聴こえないような印象になっています。
装着感は、イヤーパッドが思ったより薄いため耳とドライバーユニットが近くなり、音もそれなりに近いです。
改めてポイントを言うと
「音が低音に寄っている。刺さる高音が出ない。中音域はクリア」です。
僕はこのヘッドホンの使い所が見つかりませんでした。
この機種は気になられている方も多いかと思います。
まずはレンタルをオススメします。
SONY MDR-M1ST – ONZO ヘッドホンのサブスクリプションサービス
※一ヶ月も使っていませんので、あくまでその程度の期間のレビューだということで参考程度にしていただけると幸いです。