Avid Sibelius7.5でピアノ譜面を作る方法のTipsのメモです。
気がついたことがあり次第、更新していきます。
この記事では「DAWのMIDIでピアノ曲を作って、それをSibeliusに流し込んで譜面を完成させる」というのが目標です。
・MIDIファイルをDAW側で整える
・シベリウスでMIDIを開く
・MIDIの情報からサステインを自動に記譜させる(2018年1月1日追記)
・空の小節の削除
・パフォーマンスの再表記
こんな感じでやっていきます。
・MIDIファイルをDAW側で整える
MIDIファイルの方でピアノのアルペジオ奏法(低音から和音のタイミングをずらして弾く奏法)を使っていると、シベリウス側で編集するときに大変になります。シベリウスはあくまで楽譜ソフトなので、MIDIの細かい調整はDAWで行った方が良いです。
ということで、MIDIファイルをシベリウスにインポートする前に、それ用のMIDIファイルとして、アルペジオなどの細かい奏法を使っていた場合はすべてクオンタイズして、きっちり整えたMIDIファイルを用意します。
後述しますが、サステインの情報も余計な点(ポイント)をすべて削除します。
・シベリウスでMIDIを開く
(ここでは「 MIDIを開く→シベリウス内でコピー→空のピアノ譜面にペースト」 の作業をします。)
まずはプロジェクトフォルダを作ります。そこに、インポートするMIDIファイルをその中に置きましょう。
これは、万が一シベリウスでMIDIファイルのデータをいじってしまってもオリジナルの方に影響がないようにするためです。
次に「ファイル」→新規作成 から空のピアノ譜面を作ります。
メニューの「新規」から 「新規スコア」→「ピアノ譜」 で作成できます。
そうしたら上で作ったプロジェクトフォルダに入れていたMIDIファイルをインポートします。
やり方は何でも良いですが、MIDIファイルをシベリウスにドラッグ&ドロップで大丈夫です。
すると取り込み設定で「MIDIファイルを開く」という画面が出てきます。
記譜タブの「コントローラーメッセージを保持」にチェックを入れます。これは、サステインペダルの情報をインポートするためです。
そうしてMIDIをインポートすると、ト音記号で譜表が表示されます。これは単にMIDIをシベリウスで開いただけです。
なので、さっき作った空のピアノ譜面はまだ空のままになっています。この空のピアノ譜面にインポートしたMIDIをコピペします。
まず、インポートしたMIDIを全選択してコピー。Ctrl + AをしてからCtrl + Cです。
その次に、先程作った空のピアノ譜面に移動して、ペースト。 Ctrl + Vですね。
要は、MIDIを2段譜面にするには、ピアノ用の2段譜を用意してからそこにコピペするしかないのです。
ちょっと文が冗長になってしまいました。
・MIDIの情報からサステインを自動に記譜させる(2018年1月1日追記)
さて、ピアノ譜面にMIDIの情報をコピペをしたら、次はペダル記号を表示させます。
「サステインの情報を自動で記譜するプラグイン」を使います。
ここがずっと分からず困っていました。追記します。
サステインについて、シベリウス公式のTwitterの方に質問しました。
サスティン情報は、MIDIメッセージとしてインポートされるので自動ではペダル記号にはならないです。ただ、MIDIメッセージが維持されていればプラグインでペダルに変換することはできます。プラグインインストール>Lines>PedalLines pic.twitter.com/Pkz6jRfhdL
— 楽譜作成ソフト シベリウス? (@ryga_sibelius) 2017年12月27日
プラグインのインストール方法はこちらです: https://t.co/O9xYQqWUUA
— 楽譜作成ソフト シベリウス? (@ryga_sibelius) 2017年12月27日
なんと、ペダルの情報はプラグインで記譜することが出来るようです。
プラグインインストール>Lines>PedalLines というプラグインです。
ということで実際やってみたら、成功しました。
ただし、試してみた限りだと
・最初にインポート(コピペ)した後の「1回」しかプラグインを実行出来ない(たぶん)
・MIDIによっては何回か試行錯誤してやっと成功、というような場合がある(挙動が若干気まぐれ)
というような事もありました。
また、MIDIのサステインの情報が1個でも入っているとそれぞれ全てペダル記号にしてしまうので、なだらかなサステイン情報などはDAW側で除いてあげてからインポートした方が良いです。(シベリウス側で消去するという手もありますが、かなり手間がかかります)
いずれにせよ、MIDIのサステインがインポート出来るというのは有り難いです!これは今までずっと分からなかったので。
公式の担当様、ありがとうございますm(_ _)m
・パフォーマンスの再表記
そうしたら次は、上のメニュー「音符入力」→「パフォーマンスの再表記」で、譜面を綺麗にしてあげます。
ざっくり、これでピアノ譜面っぽく二段になり、良い感じに表示されるはずです。
・空の小節の削除
最初や最後の小節が空になっていることがあるので削除します。小節の削除は、Ctrlを押しながら小節内をクリックして、紫色の枠が選択表示択されたらDeleteキーかバックペースキーで削除出来ます。
(日本語入力になっている場合は削除出来ない上に何も起こらないので英語入力に切り替えましょう)
で、ちょっと困るのが一番最初の小節を削除する場合です。
普通に削除してしまうと、テンポ情報、拍子、タイトルなども消えてしまいます。
公式では、「削除したくないオブジェクトを選択している場合は、オブジェクトを隣の小節までドラッグするなどして一時的に削除する小節に添付されないようにしてください。」と書いてあるのでその通りにしましょう。
引用元:小節を削除する(公式マニュアル)
(自分の環境では「フルスコア」という文字だけドラッグできませんでした…。今は使わないのでよしとします。)
また、ト音記号とヘ音記号の間で和音を分割したいときには、
以下のようにすれば良いようです。
ありがとうございます。もしかしたら、そもそも出来ない事かもしれませんので、それでしたら大丈夫ですので…!
画像の、赤丸で囲ったような「ト音記号での和音の1音」を下の「ヘ音記号の音」として表示(変換)させるようなことって、できますかね? pic.twitter.com/oKNVqAd6RD
— りーず leez(そーめる) (@so_meru) 2017年4月7日
できます!Firstではできない&ピアノ(a) (b)というようなセットの譜表である必要があります。
まず下の音のみをテンキーで声部2に変更し、その音符だけを選択して[音符入力] > [譜表をまたぐ音符] > [下] です(^-^) pic.twitter.com/OAdXltEulN— 楽譜作成ソフト シベリウス? (@ryga_sibelius) 2017年4月7日
写真だと和音消しちゃいましたけど成功しました。(o^^o)
ちなみに、それをすると不要な休符が出て来てしまうのですが、それは消せますか?
(この画像でいうと、緑の音符の右にある休符や、ヘ音記号譜表にある休符です。) pic.twitter.com/lx4Up0TD98— りーず leez(そーめる) (@so_meru) 2017年4月7日
よかったです(╹◡╹)
不要な休符は、その位置&声部に音符を入れれば消えますし、特に入れる音符は無いという場合は休符を右クリック→表示非表示>表示非表示、非表示にすることができます— 楽譜作成ソフト シベリウス? (@ryga_sibelius) 2017年4月7日
これはかなり分からなかったところだったので助かりました…!
公式様、ありがとうございますm(_ _)m
※本当は、DAWのMIDIの段階でトラックを2つ作り、「左手」「右手」と分けていれば、より簡単に楽譜を作れると思います。