世界標準の数式フォントが確立されれば飛躍的に科学は発達するというお話

・世界標準の数式フォントがあれば数学を正しく表せる
・数式を表せると「考える」ことが始まる
・数式を表せるとコンピュータによる自動計算が可能になる
・どうすればよいか

以上の内容でお届けします。

・世界標準の数式フォントがあれば数学を正しく表せる

インターネットが一般的になり、発展途上国でもウェブにアクセスすれば豊富な情報にアクセスできるようになった。
様々な言語も記述可能になった訳だが、ひとつだけまだ記述が不可能な言語がある。
それが、自然科学を記述する数式だ。

掲示板で微分積分やテイラー展開などについて議論するにはかなり特殊な記述法を使わなければいけない。たとえばxの二乗を表すためには x^2 などの記述が行われる。
記述できないものもある。

世界的にHTML5が標準になりつつあるが、数式についても世界標準が必要だ。

たとえばLaTeXという数式の記述方式が存在するが、これはタグを用いるコーディングのようなものであり、専門的だ。直感的に記述できない。

Wordにも数式を表現する方法があるが、部品を組み立てて数式を作るものである。

iPhoneやAndroidのようなスマートフォンレベルで簡単に数式を記述する方法があれば、科学が飛躍的に進化する。

・数式を表せると「考える」ことが始まる

インターネット上の掲示板やLINEなどのトークでは「言葉」のやり取りが行われている。
言葉は感情に結びつくため、感情論になりがちだ。
その結果、生産的ではない状態が起こりやすい。
数式が表せることで、人の行動が「考える」ということに移行する。

そして、スマホを通じて数学を教えたり、提案したりすることが可能になる。
たとえば「この積分の計算が分からない」といったことに、ネット経由で気軽に教えることが出来るようになる。
例えば相対性理論についても議論が交わせられる。

・数式を表せるとコンピュータによる自動計算が可能になる

また、仮に数式フォント/数式を簡単に記述する方法が確立されれば、コンピュータが数式を理解できる。
打ち込んだ数式を、そのまま計算するようなトライ&エラーが可能になる。


・どうすればよいか

以上のことから、数式を世界標準で、スマホレベルで記述できるようになれば、飛躍的に科学を発展させる事になり得る。
また、教育を受ける環境が整っていないような国や地域の子供たちにも教育が保証される可能性が高まる。

では、どうすればよいか。
これはかなり困難な問題である。答えはまだ無い。というよりも、これから作りだしていかなければならない。

数式は記述方法が特殊だからだ。

Σの下にk→1と表したいだけでも幾通りの方法が考えられる。数式は文字というよりも「絵画」に近い。

考えられる方法としては、Σが打ち込まれたあとに自動的に◯→◯というように、描くべき場所に遷移するようなやり方だ。そして描き込まれるとフォントになる。
コピー&ペーストが可能になるようなイメージだ。あとから書き換えも出来る。

たとえば微分だとしたら∫ と打ち込んだあとに、自動的に判別が起こり、なにを微分するかを書いたあと、dxかdyかを記述する選択肢が現れ、そのあとに∫の範囲はどうするかを誘導してくれるようなやり方だ。1から2であれば、1,2と打ち込めばいいようにする。

それを、すべての記述記号に対して行う。xの二乗にしても、(例えば)^と打てば右上に数字を入れることが出来るようにするイメージだ。

問題は描画と、それらを自動的に判別するための言語などの実装だ。

PHPでもHTMLファイルにでも表示出来るようにするためにはJavaScriptなどに頼るしかないかもしれない。

しかし、そもそも数式を表現できるようなベースとして巧いシステムが作れないか。

数式を記述するためには、やはり今の言語記述方式とは全く異なるインフラを1から整備する必要が出てくる。
もしくは、マークアップをバックグラウンドで動かすような方法かもしれない。
(これは一部で実験的に運用が始まっているが、メジャーになっていない)

もっと良いやり方を誰かが発明し、例えば特定のSNSでフォーマットを爆発的に普及させて一般化させてから標準化されるような事が望まれる。