ボカロPV/MV動画の著作権は誰にあるのか。カラプロ等でボカロ動画をカラオケ配信する際の注意点・著作権等についてのお話。

・映像製作者の権利について考える時代が来ている
・ボカロMVの著作権は誰にあるか?
・カラオケで使用する際の注意事項(営利使用になる)
・権利者にしっかり連絡を取ろう

・動画の使用範囲の契約をしっかり結ぼう

このような内容でお送りします。

・映像製作者の権利について考える時代が来ている

ボーカロイドのPV動画では分業制が取られていることも多く、動画は「動画師」と呼ばれる方が、イラストは「絵師」と呼ばれる人が担当します。
(この話は、ボカロPVの製作者以外でも、同様の映像製作者すべてに当てはまります。)

映像製作者は、ボカロPVの場合
「描かれたイラストを使い、楽曲のコンセプトに沿って、動画効果(パーティクルと呼ばれる光の粒)や演出(画面の変化や展開)、そして歌詞をタイミングに合わせて出したり、文字の演出(キネティック・タイポグラフィと呼ぶ)をしたり」
というようにして動画そのものを制作します。
オブジェクト(物体)をデザインして動かしたりもします。

例としては「千本桜」が分かりやすいでしょう。動画は、かの有名な「三重の人」です。

とても綺麗ですよね。
これらの楽曲は曲と動画の相乗効果で人気が出ていることもあります。

・ボカロMV/PVの著作権は誰にあるか?

では、VOCALOID動画の著作権は誰にあるのでしょうか。
結論から言うと、動画の著作権は、製作者である動画師さん(映像製作者)に著作権があります。イラストを使っている場合は絵師さんにも著作権があります。
(動画の著作権買い取りをしていない場合)
※ここでの「動画」というのは音声抜きの「動画」のことです。

映像の著作者は、「著作物の”全体的形成”に創作的に寄与した人」になります。
引用:映像の著作権って誰のもの?

ボカロPが動画の指示を細かくしたとしても、実際にそれらを作業に落とし込み、動画としてのディレクション・監督をするのは動画師(映像製作者)になります。
動画師(映像製作者)は、映像におけるディレクター、演出、コンポジッターであると言えます。

よって、PV動画の著作者は、動画師であると言えるでしょう。
これはボカロPVにとどまらず、他の分野の映像製作者にも言えます。

そしてイラストの著作権は絵師さんが所持することになります。

この記事では、著作権買い取りでない場合について話を進めます。

・カラオケで使用する際の注意事項(営利使用になる)

これは最近の話ですが、「カラプロ」等のサービスによって、手軽に自分のボーカロイド楽曲がカラオケでPV付きで流せるようになりました。楽曲制作者には歌われた分のロイヤリティー(使用料)も入ってきます。

この収益は楽曲の使用料ですが、PVがそのまま流れるということもあり、ボカロPは動画の使用料については別で考えなければいけません。

ではボカロPは、カラプロやカラオケで、以前作ってもらったPV動画を使う際はどうしたら良いのか?

・権利者にしっかり連絡を取ろう

まずは著作権使用者に許可をとる必要があります。動画師さん(映像制作者)と絵師さんに連絡を取りましょう。

著作権使用料の支払い方はざっくり2通り考えられます。

①カラオケで得た利益を、得た後に分配する。割合は応相談。

本来ならばカラオケ店が「動画使用料」もお客さんから徴収するのがベストなのですが、現状はそうなっていないので、カラオケから得られた楽曲の著作権使用料をクリエイター同士が分け合うのが現実的です。

②前払いで済ます。カラオケでの収益を先に見積もって、映像制作者と絵師さんに著作権使用料を支払う

(③として、「無名で、収益が見込めない程度なので無料にしてもらう」というのもアリです。ただ、「収益が〜〜円を超えたら分配する」というふうにしておくべきでしょう。)

・動画の使用範囲の契約をしっかり結ぼう

ニコニコ動画では再生されると収益が生まれる「クリエイター奨励プログラム」「コンテンツツリー」という仕組みがあるので、再生数の多い大手ボカロPの場合は、再生数に合わせた収益が入ってきます。

動画の制作費&使用料は前払いで済ます場合が多いですが、カラオケの使用範囲については、動画を依頼する時点では考えていない場合もあるかもしれません。

動画師さんや絵師さんも、自分の作品がカラオケで無断で使われると知ったら「えっ」となるでしょう。

よって、動画の使用範囲は明確にする必要があります。

権利者に連絡を取り、許可を貰った上でカラオケ配信をしましょう。
(連絡が取れない場合は配信すべきではありません。)
知名度の少ない同人レベルであれば「無料でいいよ」とも言ってくれるかもしれません。

「配布して販売する」という場合も同様です。無断でDVDやブルーレイに焼いて販売した場合、他人の著作物の二次配布にあたるので、後から訴えられてもおかしくありません。

どんなに親しくても、お金に関してはあとでトラブルがないように、各自話し合いましょう。そして大事なのは、PDFでも何でもいいですが、書面にしておくことです。

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